雪と闘う鉄道

2021年は年始から日本各地で大雪に見舞われ、疫病も含め大変なスタートとなってしまいました。日本は島国であり、海に囲まれている恩恵で極寒には至らないものの、雪害問題が深刻化しやすいという地理的不利を抱えています。そのため、鉄道会社は以前から雪を克服する様々な工夫を凝らしてきました。一例として新幹線に設置された温水散布用スプリンクラーはよく知られています。ここでは、雪にちなんだ映像をいくつかご紹介させて頂きます。

ササラ電車 函館市電

もともと東京の路面電車、それも電車として最初期の車両として導入された車両が函館に渡り、除雪車両・排4号として今も使用されているという、たいへん長寿の車両とされています。
原型としての東京電車鉄道1形は1903年から翌1904年にかけての製造ですから、優に100歳を超えているわけです。2011年に東京都内で開催された都営交通100周年記念特別展に、わざわざ函館から会場まで輸送され、現存最古の都電車両として展示されました。

余談ですが、この会場でも販売された函館交通局DVD「ササラ電車が守る函館の冬」に撮影スタッフとして参加していました。

雪の日の江ノ電 前面展望 #6 腰越~鎌倉高校前

 

江ノ電沿線でも大雪となった年、ちょっと鎌倉まで足を延ばし撮影した時の映像です。おまけで撮影したものだったので、乗車途中でテープチェンジしたり、準備不足が否めません。

2009年公開となっているので、かなり古いの方のYouTube投稿作品となりました。今あらためて見ると画質が良くないのですが、本来HDVで撮影したものを当時のYouTube仕様に合わせエンコードしたためで、わざわざこんなにブツ切りにして投稿する必要も今では皆無です。4K画質で長尺動画を公開できてしまう今からは考えられないことですが…それでも当時の水準では、当時のYouTubeは画期的な高画質でした。

雪と闘う鉄道 Vol.1~Vol.3

北海道新幹線函館開業を控えた2016年初頭に青森で撮影を行いました。実際のところ、期待したような除雪光景を撮影することができず「雪と闘う」というタイトルは大仰でしたが、個人的に気に入った映像を抜粋してYouTubeにて公開したものをご紹介します。

Vol.1 と Vol.3 については、これで最後の活躍となった在来線特急でまとめました。

Vol.2 は、私鉄の弘南鉄道に残る旧国鉄の除雪車両を題材にしましたが、この年は降雪が少なく、除雪車が出動するような状況ではなかったのですが、有志によるチャーターという形で走行した姿を納めています。したがって、雪を跳ね飛ばして進む豪快な除雪シーンを期待した方には申し訳ないところです。

この頃に4K撮影機材を投入開始しており、機材の運用テストを兼ねての撮影でした。得られた知見をまとめ雑誌社に投稿したところ採用され、書籍にまとめられております。当方の力量不足もあって反響は芳しくありませんでしたが…

未公開の映像がまだストックされておりますので、機を見て続編を制作しようと考えております。

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